Project [Ruderals]
プロジェクト[ルーデラルス]
持続可能な社会の模索と提案。

高度成長や大量消費社会を支えてきた化石燃料。特に石油で人々は飛躍的に豊かになりました。
石油一つから、燃料、ガス、プラスチック製品、衣類、合成ゴムなど、多種多様なものを作ることができます。

産業革命から今日まで、化石燃料は世界の変化に大きな影響を与えました。

しかし、同時に環境汚染や地球の疲弊を引き起こしています。
今私達が享受している豊かさの源泉は、いつか枯れてしまいます。
石油に取って代わるオルタナティブな素材、つまり、循環性のある、持続可能性のある素材に、徐々に移行する必要があると感じています。

このプロジェクトでは、麻(大麻・リネン・苧麻)・カポック・芭蕉・ピーニャなどのまだまだ陽の目を浴びていない天然繊維や、再生繊維の中でも環境負荷の少ないモダールなど、サスティナブルな素材をフィーチャーしたいと考えています。

まずは、世界一面白い植物「大麻(ヘンプ)」
その可能性を体感できる最高のプロダクトを。

「ヘンプ(大麻草)」。

実は、ヘンプは日本では縄文時代の貝塚(遺跡)からも出土しており、近代にいたるまで日本人の身近にありました。日本人にとっては、最もつながりが深く長い植物の一つ。肥料や農薬の使用量が少なく環境への負担が小さいだけでなく、繊維としては、強靭で速乾性に優れ、さらには抗菌性・防臭性といった優れた機能性を併せ持つのです。

そんな可能性を秘めたヘンプですが、政治的な理由で、特に戦後以降は、(中国や欧米の一部の国を除き)ほとんどの国で「一般の農作物」として育てることができませんでした。受難の時代が続き、現在に至る間に、繊維としてのヘンプは、かなりマイナーな存在になってしまったのです。

しかし、ヘンプは、種子は良質なタンパク源として、また、種子油はバイオプラスチック・バイオディーゼルとして。また、木質部(オガラと呼ばれる)部分は建材への利用も可能。ヘンプから抽出されるカンナビノイドと呼ばれる成分は、サプリメントや医薬品としても利用されています。まさに化石燃料の代替品になりえる、可能性を秘めた植物ではないでしょうか。

知れば知るほど惚れてしまう、そんな興味深い植物なのです。

Ruderalsは、小さなプロジェクトですが、
商業ベースのメーカーやブランドができない・やりたがらないものを作りたいと思います。
また、思いついたアイデアで試行錯誤を繰り返しながら、ちょっと他とは違う、面白いプロダクトを作っていきたいと考えています。

ヘンプ100%の製品は、その取扱いや製造の難しさなどから、既存のメーカーなかなか手をつけたがらないという現状があります。
Ruderalsで最初に取り組むのに、まさにうってつけの最高に面白い素材です。

このプロジェクト[Ruderals]がヘンプの可能性を拡張することができないだろうか、そんな想いで取り組んでいます。

周りの仲間の力を借りながら、また、各工程の工場・プロフェッショナルの知恵や技術に支えてもらいながら、
まずは、ヘンプの潜在能力・可能性を余すことなく体感できる製品を多くの人にお届けしたいと思います。